2011年7月27日水曜日

【文学】和歌は人の心を「和らげる」から和歌なのだ

和歌は人の心を「和らげる」から和歌なのだ

電気通信大学教授の島内景二さんの言葉です。はっとしました。
例えば、これまで、私にとって「源氏物語」は光源氏の恋物語のイメージでした。
そのイメージは、書かれた時代の背景をよく知らなかったりきちんと読んでいなかったから、うまれたものだと思います。時代背景を理解ししっかり読めば、今も変わらぬ「『男』と『女』の人間関係の問題に対しての解決案集」ととらえることもできるかもしれません。

少しずつですが、人の心を和らげる「和歌」を読んでいきたいと思います。

★おぼえたいフレーズ
みわたせば
花ももみぢも
なかりけり
浦のとまやの
秋の夕暮れ

As I gaze out,
Neither blossom nor Autumn leaves
Are here;
In a beachfront hut
On an Autumn evening.

<解説要約>
藤原定家の歌です。
「源氏物語」の明石巻の文章を踏まえています。

播磨の明石へ旅した光源氏にとって、
「花と紅葉(都の代名詞)」と「視界をさえぎるもののない海辺」の対比は、
「紫の上(都にいる理想)」と「明石の君」の対比としてあったようです。


<参考文献>
■日本語
島内裕子・渡部泰明 2010 和歌と心と情景 放送大学教育振興会
◆2001 WAKA FOR JAPAN
http://www.temcauley.staff.shef.ac.uk/waka1234.shtml

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